岩手県は24日、県内全域に「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表した。3月の注意報発表は初めてで異例の対応。県内では昨年、市街地への出没や人身被害が相次ぎ、今年に入っても既に人身被害が2件(2人)発生している。出没が増える傾向にある4月を前に注意報を出し、早めに県民に注意喚起を図りたい考えだ。
県自然保護課によると、注意報発表は8年連続。近年は山菜採りや行楽で山林に入る人が多くなる4月中旬ごろに発表していた。
2025年度の県内のツキノワグマ出没件数は、26年2月末時点で9670件となり、前年度の2883件の3倍超に上る。人身被害件数は3月8日現在、39件(40人)で、前年度の10件(10人)の約4倍。
県は注意報発表に伴い、山に入る際は、事前に対象地域の出没・被害情報の確認を促すほか、入山時は複数人で行動し、音の出る物を携行するよう周知する。人里では、家屋や倉庫にクマを侵入させない対策を講じるとともに、屋外や納屋に果物、穀物、ペットフードを保管しないように協力を求める。
万が一、クマと遭遇したら、▽背を向けて走って逃げない▽目を離さず静かにゆっくりと後退する―といった行動を取り、攻撃してきた場合は両腕で顔や頭部を守りながら体を丸くし、地面に伏せるよう呼びかけている。

