イスラエルとハマス、停戦合意
【エルサレム共同】イスラエルとイスラム組織ハマスはパレスチナ自治区ガザの停戦に合意した。米主要メディアが15日報じた。6週間戦闘を休止し、ハマスは人質33人を解放する見通し。20日のトランプ次期米大統領就任直前の妥結となった。2023年10月のハマスによる奇襲から15カ月以上経過し、ガザ側で4万6千人以上が死亡。停戦維持と人質解放が順調に進み、恒久停戦につながるかどうかが課題となる。
イスラエル軍の空爆と地上侵攻はガザ全域に及び、人口の9割が自宅を追われた。子どもや女性ら民間人の犠牲が増加し、食料不足で人道危機が深刻化した。乳児の餓死や凍死も相次いだ。
停戦交渉は米国とカタール、エジプトを仲介役としてきた。イスラエルは自衛権を掲げ、攻撃を正当化した。米国は一貫して支持してきたが、一方的な被害拡大に国際社会から批判が強まった。
ハマスは戦闘開始以降、最高指導者だったハニヤ氏と後任のシンワール氏が暗殺された。イスラエル軍は拉致された人質奪還のため軍事圧力を強めたが、作戦で救出できた人質はわずかだった。