韓国・尹大統領、辞任を拒否
【ソウル共同】韓国の尹錫悦大統領は12日、テレビで国民向けの談話を発表し、「非常戒厳」宣言を巡る「弾劾にも捜査にも堂々と立ち向かう」と表明した。尹氏に対する捜査や弾劾訴追を巡る国会の動きが加速化しているが、「最後の瞬間まで国民と共に戦う」と述べ、辞任を拒否した。戒厳令は「国民に亡国の危機状況を知らせ、憲法秩序を守り回復するためだった」と述べ正当な措置だったと強調した。
韓国の最大野党「共に民主党」は12日、非常戒厳宣言は憲法違反だとして尹大統領の弾劾訴追案を国会(定数300)に再提出する。14日の本会議で採決する方針。野党だけでは可決に届かず、与党「国民の力」から8人以上が賛成に回る必要がある。韓国メディアによると、11日時点で5人が賛成を表明。可決される可能性も出てきており、野党は造反を呼びかけている。
7日の採決は与党議員の大多数が投票をボイコットし廃案となった。世論が強く反発したほか、尹氏に対する捜査の動きも加速。与党内からも弾劾を求める声が上がり始めた。