【独自】高校生の親、26年に控除縮小案

 首相公邸(左)と首相官邸
 首相公邸(左)と首相官邸
 霞が関の官庁街(右奥は国会議事堂)
 霞が関の官庁街(右奥は国会議事堂)
 2025年度税制改正で議論する主要項目の政府案が11日、判明した。高校生年代(16~18歳)への児童手当拡充に伴い、この年代の子どもを扶養する親の扶養控除を縮小する方針は維持する。所得税は26年分から、個人住民税は27年度分から適用する。控除額は所得税が38万円から25万円に、個人住民税が33万円から12万円に減る。

 この見直しに併せて子育て世帯や若者夫婦を対象とした住宅ローン減税の上乗せ措置は延長する。

 また政府は年金と給与収入の両方がある高齢者について、給与収入のみの現役世代との公平性を考慮し、給与と年金の所得控除の合計額に280万円の上限を設ける。働いて一定の収入がある高齢者の年金を減らす「在職老齢年金制度」を見直し、満額支給となる対象を拡大する方針を踏まえ、26年度税制改正で法制化を目指す。

 防衛増税では法人税とたばこ税を26年4月から引き上げるほか、所得税の一部を27年1月から防衛財源に回す方針。ただ防衛増税や扶養控除の縮小に国民民主党が反対姿勢を示しており、実現性は不透明な状況だ。