中国の対日印象、大幅悪化
日本の民間非営利団体「言論NPO」と中国国際伝播集団は2日、両国で実施した共同世論調査の結果を発表した。相手国の印象が「良くない」と答えた人は、中国が前年比24・8ポイント増の87・7%となり、2005年の調査開始以来、日本の沖縄県・尖閣諸島国有化を巡り最悪となった13年の92・8%に次ぐ高さとなった。日本は3・2ポイント減の89%でやや改善した。
日本に好印象を持つ中国人は約25ポイント減った。対日感情が急速に悪化したことになる。スマートフォンなどの携帯機器から日本に関する情報を得ていると答えた中国人が大幅に増えており、交流サイト(SNS)の反日的な投稿で嫌悪感が増幅された可能性もある。
日本に良くない印象を持つ理由は尖閣国有化で「対立を引き起こした」が最多の45・5%で台湾、歴史問題への日本の姿勢も上位に挙がった。
日中関係への認識でも温度差が明確になった。「関係は重要」とした人は日本が67・1%と微増したのに対し、中国は33・8ポイント減の26・3%に急落、最低を更新した。