一部ロシア占領地「外交で回復」

 ウクライナの首都キーウで共同通信との単独会見に応じるゼレンスキー大統領=1日(共同)
 ウクライナの首都キーウで共同通信との単独会見に応じるゼレンスキー大統領=1日(共同)
 ウクライナのゼレンスキー大統領=1日、キーウ(ロイター=共同)
 ウクライナのゼレンスキー大統領=1日、キーウ(ロイター=共同)
 【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は1日(日本時間1日夜)、首都キーウ(キエフ)で共同通信と単独会見した。対ロシア戦争の早期終結を望むとする一方、ウクライナの安全保障のため北大西洋条約機構(NATO)早期加盟の道筋を付けることが重要だと強調。クリミア半島を含む一部のロシア占領地は武力での奪還が困難だと率直に認め、外交によって全領土回復を目指す必要があると述べた。

 ゼレンスキー氏は全領土奪還を目標に徹底抗戦を公言してきたが、NATO加盟が確約されてロシアの侵略を抑止できる環境が整えば、一部領土は戦闘終結後に交渉で取り戻すことを容認する方針に転換した。

 東部でロシア軍が前進し、戦況は厳しいとの認識を表明。「わが軍はクリミアなどの一部領土を奪い返す力が欠けている。これは真実だ。外交解決を探らなければならない」と語った。

 同時に「ロシアが新たな侵略を仕掛けられないほどウクライナが強くなった時に初めて、外交的手段を考えることができる」と強調した。