日本人校10歳男児、刺され負傷

 日本人学校の児童が男に襲われた現場を見る中国当局者ら=18日、広東省深セン市(共同)
 日本人学校の児童が男に襲われた現場を見る中国当局者ら=18日、広東省深セン市(共同)
 中国・広東省深セン、香港、北京
 中国・広東省深セン、香港、北京
 【深セン共同】中国広東省深センにある日本人学校近くで18日午前8時(日本時間同9時)ごろ、同校の児童(10)が男に刺されて負傷した。日中両政府が発表した。地元警察当局は刃物で未成年者を襲撃したとして容疑者の男(44)を現場で拘束した。日本政府関係者によると被害者は日本国籍の小学生男児で、歩いて登校中だった。

 中国では江蘇省蘇州で6月に日本人学校のスクールバスを待っていた母子が切り付けられたばかり。日本政府は中国当局に安全確保を求めていた。再発防止は日中間の最重要課題となりそうだ。

 18日は満州事変の発端となった1931年の柳条湖事件から93年となり、中国各地で関連行事が実施されていた。中国は日本の侵略が始まった「国辱の日」と位置付けており、反日感情が高まる傾向にあるが、今回の事件との関連は不明。地元警察が男を取り調べて捜査を進めている。

 男児は事件直後に病院に運ばれた。広東省広州の日本総領事館は、18日夜の時点でも男児は手術室から出てきていないと明らかにした。詳しい容体は不明。