Free【久慈の鳥インフル】検査後、搬出や移動制限を段階的解除へ

久慈市内で行われた埋却作業=14日(岩手県提供)
久慈市内で行われた埋却作業=14日(岩手県提供)

久慈市の養鶏場で高病原性の疑いがある鳥インフルエンザが発生した問題で、岩手県は15日、県庁で対策本部会議を開き、発生養鶏場の防疫措置の完了を報告した上で、今後の対応を決めた。検査で異常がなければ、搬出制限区域や移動制限区域は3月以降、段階的に解除される見込み。

 鶏や卵の移動を禁止する移動制限区域は発生養鶏場の半径3キロ以内で、同市の1養鶏場が対象。3~10キロ以内で区域外への持ち出しを禁止する搬出制限区域には、同市と洋野町の21養鶏場が該当する。

 防疫措置の完了から10日目が過ぎた25日に、移動制限区域内の養鶏場で清浄性確認検査を実施。陰性が確認されれば搬出制限区域を解除し、全6カ所の消毒ポイントのうち3カ所を廃止する。検査結果の判明には4日程度かかる見込みで、判断は3月1日ごろを想定している。

 防疫措置完了から21日目が過ぎた3月8日時点で異常が確認されなければ、移動制限区域も解除し、消毒ポイントの残り3カ所も廃止する。

 埋却作業は、殺処分した鶏や鶏ふんなどの埋却地への搬出を13日午前8時半から開始。汚染物品を詰めたフレコンバッグ429袋を埋め、14日午後3時45分に作業を終えた。発生養鶏場は14日に消毒を完了したが、今後も1週間ごとに実施する。

 15日の対策本部会議で、本部長の達増拓也知事は「鳥インフルエンザの収束に向け、引き続き消毒や検査を進め、発生防止に万全を尽くしたい」と話した。

 このほか、県は15日、同市長内町で14日に回収されたオオハクチョウ1羽について、A型鳥インフルエンザの簡易検査で陽性反応が出たと発表した。野鳥の簡易検査の陽性確認は同市内で5例目となる。

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