Free休廃業・解散660件 前年比76件増 21年青森県内企業
民間信用調査会社の帝国データバンク青森支店によると、2021年に青森県内で休廃業・解散となった企業は660件(前年比76件増)で、倒産件数(法的整理)の21・3倍だった。倒産件数に対する休廃業・解散の比率は過去5年間で最高。黒字や資産が負債を上回る「資産超過」であっても休廃業・解散するケースが多く見られた。同支店は「新型コロナウイルス禍で先行きを悲観し、借り入れなどのリスクを取るより、廃業を選択する『諦め型』が増えたのではないか」と分析している。
コロナ禍に伴う官民の資金繰り支援策で、企業が金を借りやすい環境が続いたため、21年の倒産件数は過去10年間で最も少ない31件(前年比12件減)だった。
一方、休廃業・解散した企業のうち、当期純利益が黒字だったのは52・4%、資産超過だったのは67・6%に上った。
代表者の年齢別では、70歳代が44・0%で最も多く、60歳代が25・8%、80代以上16・4%の順で多かった。休廃業・解散する平均年齢は71・1歳で前年より0・5歳上昇し、経営者の高齢化が進んでいることがうかがえた。
業種別では建設業が120件で最多。サービス業88件、小売業61件と続いた。
同支店の徳永博一支店長は「今後、多くの企業でコロナ対策融資の返済が始まり、ウィズコロナに対応した収益改善と、借り入れ返済の両方に対応せざるを得ない局面に来ている」と指摘した。
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