攻守の切り替えの早さに裏付けられる安定した守備力に加え、高いシュート力も備えるＤＦ。３年ぶりに全国中学校大会（全中）に挑むチームで、主将を務める。

　（２１日に北海道釧路市で開幕予定だった全中は、残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大で中止となりました。大会に懸けた選手の記事を配信します）

　競技を始めたのは、一足先に取り組んでいた兄直輝（現専修大２年）に影響を受けたから。力強くプレーする姿を「かっこいいと思った」。保育園年中時に八戸市内のジュニアチーム「八戸ホワイトベア」へ入団。小学生時代は県選抜チームの一員として全国大会に出場した。中学校は学区を越えて、全中で２度の準優勝経験がある八戸二中に進んだ。

　過去２季には残念な思い出しかない。１年時は全中の出場権が懸かった県大会の準決勝で敗戦。２年時は新型コロナウイルス感染症の影響で、地元で開催予定だった全中そのものが中止になった。「全国制覇を目指していた先輩たちの悔しそうな姿が忘れられない」

　中学最後の今季は完全燃焼を誓う。「先輩たちの分まで、自分たちが全中に出て、優勝する」と目標を掲げ、昨年１２月の県大会は準決勝、決勝共に２桁得点で相手を寄せ付けず、盤石の戦いぶりで全中に名乗りを上げた。本番でもチームの柱として役割を果たすつもりだ。

　夢がある。「アジアリーグでプレーし、日本代表としてオリンピックに出場する」と力強い。高みを目指すようになったきっかけは、中学１年時に参加したカナダ遠征。「同世代の外国人選手に、全然通用しなかった。全力でぶつかっても、足腰が強く倒れなかった。もっともっと成長しないと」。向上心が芽生えた。

　春からは地元の高校で競技を続ける意向だ。現時点の目標の選手は、尊敬する兄。「技術を磨いて、近いうちに超えたい」

　【略歴】かわむら・ともき　２００６年８月生まれ。八戸市出身。市立西園小－第二中３年。５歳の頃から八戸ホワイトベアで競技を始め、中学２、３年と県選抜チーム入り。１７３センチ、６５キロ。ＤＦ。