Free「ナマコいない」漁師に危機感 産地の横浜町、水揚げ大幅減
横浜町の横浜漁港で24日、今季のナマコ漁が行われた。町漁協所属の漁船が一斉に出漁し、季節の珍味を追い求めた。ただ、水揚げは9・5トンと昨年の3分の1程度にとどまり、漁業関係者からは「これまでで最低の数量。年々ナマコが少なくなっており、対策が必要だ」との声が上がった。
同町産のナマコは柔らかさと味の良さで知られる。2015年には「横浜なまこ」として地域団体商標に登録された。同日は午前10時に漁を開始。2時間ほど桁網漁を行った船には、赤褐色のナマコが入ったバケツが積まれていった。量は減少したものの、価格は昨年よりも高くなったという。
悪天候が続いたため、今季の桁網漁は同日だけで、操業時間も例年の半分ほどにとどまった。水揚げ量の減少は操業時間だけでなく、海水温の上昇などによる資源の減少も要因で、青森県内でも年々、漁獲量が減少している。
漁を終えた漁業者の杉山伸治さん(56)は「今まであった漁場にナマコがいない。このままでは来年には採れなくなるのではないか」と危機感を示す。
水揚げ量の減少には町内の販売業者も頭を悩ませる。横浜町のドライブイン「トラベルプラザ・サンシャイン」の杉山徹社長は「量が確保できないため、お歳暮などの注文販売を全てキャンセルすることになった。横浜のナマコを販売できないのは悔しい」と訴える。
同漁協の二木春美組合長は「天気もあったがやはり水揚げ自体が減っている。資源の確保に努めなければならない」と、漁獲制限など実施する考えを示した。
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