Free【月刊Dash】「練習より本番」抜群の安定感/駅伝・中山拓真(青森山田)
「練習よりも本番の方がいい。何も考えず、前を見て走るだけだから」。寡黙でクールな主将は、レースでの安定感を買われて、最長区間の1区(10キロ)に起用される。
ここまでの道のりは平たんではなかった。高校入学後から貧血に悩まされ、「タイムは全然伸びず、チームの力になれなかった」。サプリメントを服用しながら、日々の練習を通じて克服に努め、昨年秋からは目標設定タイムを徐々にクリアできるようになった。
今夏は3000メートル障害で全国高校総体に出場。今月12日に関東地方で行われた記録会では、5000メートルで自己ベストに近いタイムをマークするなど、本番へ順調に仕上がっている。
過去には都大路で3位の経験もある青森山田だが、今回のメンバーは5000メートルの持ちタイムが「初めて」(河野仁志監督)全員15分以内で、入賞への期待が大きい。実現するには、1区でいい流れをつくれるかがポイントだ。
ヴィンセント・イエゴンらを擁する東京国際大に進学予定。「将来はマラソンで五輪出場が目標」という17歳。「少しでも上位で2区につなぎたい」と、高校最後の都大路で完全燃焼を誓っている。
【略歴】なかやま・たくま 2003年12月生まれ。南部町出身。町立名久井小-同名川中-青森山田高3年。今年6月の全日本選手権男子3000メートル障害では青森県高校新をマーク。同種目で全国高校総体にも出場した。
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※16日に発売の月刊Dash12月号では、年末年始の全国大会に臨む高校生を特集。ほかにヴァンラーレ八戸のシーズン総括、小中学生スポーツの記事などを掲載しています。
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