Free喜び胸に一層の前進誓う/デーリー東北賞、特別賞

「第50回デーリー東北賞」を受賞し、記念撮影する栗村知弘さん(前列中央)と青森県立八戸西高文芸部、県立八戸高文芸部のメンバーら=15日、八戸市のデーリー東北新聞社
「第50回デーリー東北賞」を受賞し、記念撮影する栗村知弘さん(前列中央)と青森県立八戸西高文芸部、県立八戸高文芸部のメンバーら=15日、八戸市のデーリー東北新聞社

15日に「第50回デーリー東北賞」の贈呈を受けた八戸縄文保存協会会長の栗村知弘さん(88)、短歌甲子園で頂点に立った青森県立八戸西高と県立八戸高の文芸部、デーリー東北特別賞を受けた、八戸市出身で、東京パラリンピック女子ゴールボール日本代表の天摩由貴さん(31)。これまでの活動が評価された喜びを胸に、一層の前進を誓い合った。

 中学校教諭を経て青森県教委、八戸市教委で長く文化財保護行政に携わった栗村さん。県教委文化課の誕生前夜、教育長から「棒を振れ」と指揮を託された時の思いを忘れず、現在も八戸縄文保存協会と県文化財保護協会の会長として、同市の是川遺跡をはじめとする縄文遺跡の魅力発信や文化財保護活動を続ける。

 賞の贈呈を受け、「私も寄稿やコメントをしたが、紙面で縄文や文化財のニュースを多く取り上げてもらったことで、地域の方々の理解に非常に役立った」と、本紙との関わりに触れながら喜びをかみしめた。

 今年9月の短歌甲子園で初優勝を飾った八戸西高文芸部。部長の2年嶋森藍那さん(17)は「(決勝で八戸高に敗れた)昨年の悔しさをバネにして臨んだ」と振り返り、「朋(とも)有りてつどえば嬉(うれ)し言の葉を紡ぎ紡がれ冬に咲く花」と受賞の喜びを歌に込めた。

 八戸高は2019、20年と同大会2連覇、今年も準優勝と大舞台で安定した強さを見せる。3年連続で出場した3年平こころさん(18)は「目標は優勝ではなく、読む人の心を打つ作品を作ること」と語り、「1、2年生に活躍を託したい」と後輩の背中を押した。

 天摩さんは大会序盤にけがを負うアクシデントに見舞われたが、主将として最後までチームを引っ張り、銅メダル獲得に貢献した。

 受賞に「パラリンピックの結果を評価され光栄。恥じない行動や頑張りを見せたい」と強調。既に3年後のパリ大会に照準を合わせて練習に励んでおり、「地元の皆さんに、明るく、活力のあるニュースを届けられるよう精進していく」と決意を新たにしていた。

 
お気に入り登録