Free近海スルメイカ113トン 八戸港に今季初水揚げ
八戸港拠点の中型底引き網(トロール)船が1日、近海で今季の漁を始め、11隻がスルメイカを水揚げし、約113トンを販売した。不漁で品薄状態が続いており、木箱15キロ入りは高値で1万円を超えた。市場関係者は「今後もこの漁が続いてくれれば」と期待する。
同日未明から八戸沖や三沢沖などで操業、夕方にかけて次々と市第2魚市場に水揚げした。船関係者によると、8月に起きた貨物船座礁事故で流出した重油が及ばない海域が漁場となっており、油の影響はないという。
漁模様は船によって差があるものの、総じてまずまずの漁獲。魚体は200~250グラムが主体で、この時期としては良好だ。木箱は規格が昨季までの20キロから15キロに変更。入札の結果、1万2600~9300円で取引され、高値は昨年の初水揚げの9700円を上回った。
今季の近海スルメイカ漁は、7月から始まった大中型巻き網船団の漁獲が振るわず、小型船の釣り漁も数量が安定していない。八戸魚市場の越後正幸取締役は「イカはみんな、のどから手が出るほどほしがっている。全国的にも数が少ないようだ」と、高騰の背景を推察した。トロールのスルメイカは大半が加工原料として使われる。
船体の老朽化に伴い、11隻のうち3隻が新たに入れ替わった。中型底引き網船の漁期は9月~翌年6月末。12月ごろまでは主にスルメイカを狙う。
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