Free水稲作柄、青森「良」全国唯一 21年産概況、岩手は「やや良」

農林水産省が31日発表した2021年産水稲の作柄概況(8月15日現在)によると、青森県の作況指数(平年100)は、全国で最も高い106以上の「良」だった。天候に恵まれたことで十分な気温と日照時間を確保し、近年続く豊作基調を維持した。岩手県は102~105の「やや良」で、「良」に次ぐ評価となった。

 同省は、具体的な予測が難しい8月15日時点の調査に限って、効率化を図るために本年度、調査方法を変更。地域気象観測システム(アメダス)の気象データに加えて人工衛星のデータを活用し、地区別ではなく都道府県単位の作況を発表する方針とした。

 同省東北農政局青森県拠点によると、青森は梅雨入りが平年より4日遅く、梅雨明けは12日早かった。梅雨の期間が短く、出穂最盛期も平年より6日早まるなど、異例の気候となった。

 青森を除く東日本中心の早場地帯18道県では、北海道、岩手、山形、福井の4道県が「やや良」(作況指数102~105)、宮城、秋田など10県が「平年並み」(作況指数99~101)。千葉、長野など4県が「やや不良」(95~98)だった。

 早場地帯は、8月15日時点で水田の約8割以上で稲穂が出る地域を指し、全国の収穫量の約7割を占める。9、10月の調査は昨年度までの方法を活用し、25日時点の結果を翌月上旬に発表する。

 
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