Free【県内大雨被災】判明分で5億8000万円 被害額、下北は膨らむ見通し
青森県は19日、台風9号から変わった温帯低気圧による大雨の被害額が現時点の判明分で約5億8千万円に上ると明らかにした。金額の公表は初めて。被害が特に大きい下北地方の調査は一部にとどまっており、金額は膨らむ見通しだ。
被害額の内訳は、公共土木施設関係が4億1200万円。上北地方で計15カ所の河川、道路が護岸崩壊などの被害を受けた。下北地方は調査中。
農林水産関係は1億900万円。むつ市大畑町で特産品「海峡サーモン」の稚魚などの養殖施設に土砂が流入したほか、漁港に流木が漂着している。水田計354ヘクタールが大規模冠水した七戸、東北両町の水稲被害は調査中。
商工関係の被害は5948万円だった。
19日は、開通後の大雨で再び通行止めとなっていた国道279号の規制区間8・9キロと、小赤川橋仮橋(むつ市大畑町)で緊急車両の通行が再開。崩落した小赤川橋の上流で流木の撤去作業も始まった。県は23日から通勤や通学の通行も可能とする予定。
風間浦村の324戸で続く断水の解消に向け、県は20日以降、現地に仮設の浄水処理ユニットを設置する方針。設置から稼働までは4日程度を要するという。