Free青森駅の新駅舎と自由通路、27日から供用開始
青森市と青森県、JR東日本が整備を進めていた青森駅の自由通路と新駅舎は27日から供用される。新駅舎は2階建てで、全ホームにエレベーターとエスカレーターを完備。駅舎とつながり、東口と西口をつなぐ自由通路は24時間行き来ができる。現駅舎とホームにつながる通路は26日で役目を終え、27日から使用できなくなる。
現在の駅舎は1959年開業。老朽化が進み、ホームにエレベーターがないなどバリアフリーの面で問題があった。駅東西を自由に行き来できる屋内の通路もなく、歩行者は屋外にある橋を渡る必要があった。
市と青森県、JR東の3者は2018年に施行協定を締結し、工事に着手。新駅舎と自由通路を合わせた延べ床面積は約4670平方メートルで、自由通路は幅約6メートル、全長約170メートル。壁はりんごの木箱をイメージしたデザインで、写真などを展示するスペースもある。概算事業費は約95億8千万円。
供用開始に先立ち、26日に落成式典と内覧会が行われた。式典で、三村申吾知事は「新駅と自由通路の完成で、新たな人の流れ、にぎわい創出が期待される。新型コロナウイルスによる苦境に活路を見いだすことにつながる」とあいさつした。
解体される現駅舎の跡地には、商業施設やホテルが入る駅ビルが建設される予定。自由通路を見学した小野寺晃彦青森市長は取材に「再開発の動きが次々に出てくるのはうれしいこと。関係機関と一体となり、青森の玄関口である駅周辺のにぎわいづくりを進めたい」と話した。