Free熟成日本酒8本202万円! 南部美人(二戸)など8酒蔵発売へ
業界初の100万円超えの日本酒登場―。熟成させた日本酒の価値を世界へ発信しようと、二戸市の酒造会社「南部美人」(久慈浩介社長)を含む全国七つの酒蔵でつくる「刻SAKE(ときさけ)協会」(京都府、増田德兵衞代表理事)は16日、各蔵元が約20~30年間熟成させた日本酒7本と、それらをブレンドした1本の計8本(各720ミリリットル入り)セットを202万円(税込み)で発売すると発表した。限定20セットのプレミアム商品で、南部美人が22年前に仕込んだ未発売の1本も並ぶ。
南部美人が提供するのは、米こうじと水のみで仕込んだ「All koji」で、商品化前の1998年に醸造された。瓶に詰めて寝かせ、今回初めて上澄み部分を取り出した。このほかの蔵元は1984~2003年に製造した酒を出品。時間とともに色は変化し、芳醇(ほうじゅん)な香りの角が取れた優しい味わいという。
残りの1本は世界で活躍するソムリエ田崎真也さん監修で、7本の熟成酒をブレンドした。
同協会によると、現在は「日本酒は新酒」という概念が一般的となっているものの、江戸時代まではワインやウイスキー同様、時間をかけて価値を高めていたという。協会は今後、日本酒の熟成価値の研究や世界への普及、販路開拓などの活動を展開する。
同日は都内で記者会見が開かれ、各蔵元らが出席した。久慈社長は取材に「限りない可能性と未来がある熟成酒の魅力を世界に発信したい」とした。
熟成酒セットは24日に予約を開始し、抽選で12月上旬から販売する。予約は「秘蔵酒.com」のウェブサイトで受け付ける。アドレスはhttps://shusaron-online.com/