Free商業捕鯨で捕獲 ミンククジラの生肉販売/八戸

八戸拠点の商業捕鯨で初めて水揚げされたミンククジラの生肉のせり=27日、八戸市第3魚市場
八戸拠点の商業捕鯨で初めて水揚げされたミンククジラの生肉のせり=27日、八戸市第3魚市場

32年ぶり再開の商業捕鯨で、八戸拠点の沿岸操業で初めて捕獲されたミンククジラの生肉が27日、八戸市第3魚市場で販売された。215・5キロが上場され、市場関係者によると、話題性もあり「値段はまずまずだった」という。一方、新型コロナウイルス感染拡大による需要減を見越し、高級部位の仕入れを控えるなど、影響もみられた。
 24日に八戸港に水揚げ後、宮城県石巻市で解体処理され、再び同市場に搬入された。せりを担当した八戸みなと漁協によると、値段は、1キロ当たり代表部位の赤肉3250~2300円、胸肉3400~2300円、あばら肉1300~千円、皮500円で取引された。
 市場関係者は「ばらつきはあるものの、まずまずの値段。ご祝儀相場だ」と説明。鯨肉は地元の小売店などに流通するとみられる。一方、「鹿の子」といった主に飲食店向けの高級部位は、外食自粛の社会情勢を踏まえ仕入れはなし。新型ウイルスの影響が浮き彫りとなった。
 漁協市場部の佐々木満販売課長は「捕獲はまだ1頭だが、海底には餌となるオキアミが群れている。今後の水揚げに期待している」と強調した。
 八戸沖の操業は5月末までの予定。漁模様によっては、捕鯨船団の業者が八戸市内に開設した処理場で鯨肉を解体、市場に出回る見込み。八戸魚市場の越後正幸取締役は取材に、製氷や運送といった関連業者への波及効果も挙げながら「数量は多くないが話題性のある品目。地元で消費が伸びてくれれば」と話した。
八戸拠点の商業捕鯨で初めて水揚げされたミンククジラの生肉のせり=27日、八戸市第3魚市場

 
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