Free佐幸本店(久慈)の新工場完成 ジュース「山のきぶどう」増産/生産能力1・5倍に

新たに導入した設備を説明する佐々木茂代表(右)=24日、久慈市小久慈町
新たに導入した設備を説明する佐々木茂代表(右)=24日、久慈市小久慈町

久慈地域特産のヤマブドウを使ったジュース「山のきぶどう」を生産する佐幸本店(佐々木茂代表)が、久慈市小久慈町の本社隣接地に建設していた新工場が完成した。6月から稼働する。衛生管理のレベルが大きく向上し、主力商品の生産能力は1・5倍に向上。大手ドラッグストアとの取引拡大、香港への輸出を本格化する。
 密閉空間で洗浄や瓶詰め、キャップ締めを高速で行う最新機械を新たに導入。国際基準「HACCP(ハサップ)」に対応しているほか、将来的には基準が最も厳しいとされる食品安全マネジメントの国際規格「FSSC22000」の認証取得も目指す。
 新工場では、新たに5人を雇用し、主に小瓶(100ミリリットル)を増産。一日当たりの生産能力は1万本から1万5千本に強化される。ヤマブドウの樹液を使った美容飲料の生産にも着手。新設の研究部門では、果汁や樹液を活用した飲料以外の商品開発に取り組む。
 新工場の総事業費は2億8千万円。経済産業省の「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金」に採択され、1億2600万円の補助を受けた。
 24日は新工場内で竣工式を行い、関係者が完成を祝った。遠藤譲一市長は「(佐幸本店は)市の食品製造業をけん引する企業。さらなる販路拡大に突き進んでほしい」とあいさつ。
 佐々木代表は「安心・安全な商品作りにまい進したい。新型コロナウイルスの感染拡大が収まり次第、香港への輸出も具体的に進める」と語った。
新たに導入した設備を説明する佐々木茂代表(右)=24日、久慈市小久慈町

 
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