Free【新型コロナ】オンライン授業開始/八戸高専 勉強再開に学生安堵
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、八戸高専(圓山重直校長)は20日から、自宅待機中の学生や寮で過ごす留学生らを対象に、インターネットを利用したオンライン授業を始めた。初日は大きなトラブルなく終了し、学生からは「オンラインでも授業が再開できて良かった」と安堵(あんど)の声が聞かれた。オンライン授業は5月8日まで行い、11日から通常授業を予定する。
同校のオンライン授業は実験や実習を除いた210教科を、専用に組み立てた時間割に沿って進める。学生はスマートフォンやパソコンなどから遠隔授業システムにログイン。教員が事前に録画した授業映像やパワーポイントに音声を付けた資料を視聴したり、演習問題を解いたりする。教員は学生のアクセス状況から出欠を取る。
同校には約900人の学生が在籍し、ほとんどが自宅待機しているほか、留学生9人は学生寮に残っている。タイからの新入生2人は入国できないため、タイで授業を受けるという。
この日、寮でパソコンを使って勉強した、マテリアル・バイオ工学コース5年のチャンタチョット・パシットさん(21)=タイ・バンコク=は、「日本語が分かりにくい時に直接聞けないが、授業内容が繰り返し見られていい。オンライン授業になるとは思わなかったが、新しい経験になる」と前向きに話した。
ただ、オンライン授業では、実験などができず、座学を前倒しするため、一時的な措置としたい考えだが、今後の感染の状況次第で延期の可能性もあるという。長谷川章副校長は「夏休み以降も通常授業が行えないと厳しいが、学生に不安を与えぬよう、やり方を検討していく」としている。