Free【新型コロナ】感染者の電子カルテ流出/つがる西北五連合が謝罪
五所川原保健所管内の医療機関を運営する、つがる西北五広域連合(広域連合長・佐々木孝昌五所川原市長)は1日、管内で新型コロナウイルスの感染が確認された20代男性の電子カルテの画像データが、無料通信アプリLINE(ライン)で外部に流出したと明らかにした。
五所川原市のつがる総合病院で会見した高杉滝夫広域連合病院事業管理者らは「患者や家族、住民にご心配とご迷惑を掛けてしまい、心よりおわびする」と謝罪した。
広域連合によると、3月31日に県内の報道機関から情報提供を受け、電子カルテの一部を写した画像がラインで流出したことを確認。画像には、青森県が公表していない感染した男性の帰省先の自治体名が記載されていた。名前や住所など個人を特定する情報はなかった。
電子カルテを閲覧できるのは、個別のIDとパスワードを所有する医者、看護師ら医療従事者約500人。外部から閲覧できないシステムで、関係者から流出した可能性が高い。
広域連合は流出先を特定するため、電子カルテの閲覧履歴や印刷履歴を確認するほか、同保健所管内で勤務する医者、看護師らへ聞き取り調査を行う。流出先が関係者であれば処分の対象となるが、流出先が特定できなかった場合は刑事告訴も検討するという。
高杉病院事業管理者は会見で「医療に携わる者として許されない行為。非常に残念に思うし、責任を感じている」と厳しい表情で話した。
一方、県は1日、広域連合に事実確認を行った。事件の経緯や今後の対策などについてまとめた書類の提出を求める方針だ。県健康福祉部の奈須下淳次長は取材に「本当にありえないこと。新型コロナに関係なく、管理責任が問われる」と指摘した。