Free「エルヴィン・ヴルム 人のかたち」 十和田現美で企画展 12日開幕

作品に込めた思いなどを解説するエルヴィン・ヴルムさん
作品に込めた思いなどを解説するエルヴィン・ヴルムさん

十和田市現代美術館で12日、企画展「エルヴィン・ヴルム 人のかたち」が始まる。オーストリアを代表する作家であるヴルム氏の個展で、日本の美術館としては初開催。彫刻の概念を拡張し、社会に存在する規範や権力の構造などもあぶり出す作品を展示する。

 ヴルム氏はウイーンなどを拠点に活動する彫刻家。石こうや金属といった伝統的な素材だけでなく、衣服などを用いて作品を制作するなど彫刻の概念を広げてきた。同美術館では、代表作である「ファット・ハウス」や「ファット・カー」を常設展示している。

 今回の企画展では、学校という制度が持つ権力や、「正しさ」は曖昧であることを示す最新作の「学校」をはじめとした彫刻や写真などの作品19点を展示。同美術館のほか、市地域交流センター「とわふる」など3カ所にも作品を飾っている。

 11日は会場でプレス内覧会が開かれ、ヴルム氏が作品の制作過程などについて解説。市民に来場を呼びかけた。12日は午後2時からギャラリートークを行う。

 会期は11月16日までで、開館時間は午前9時~午後5時。休館日は月曜(一部開館日あり)。観覧料は一般1800円(常設展含む)、高校生以下無料。

 
お気に入り登録