Freeファミリーマートさとう(むつ)事業停止 自己破産申請へ

事業停止したファミリーマートさとうが経営する店舗=3日、むつ市
帝国データバンク青森支店によると、むつ市でスーパーを経営するファミリーマートさとう(同市、佐藤治代表)は3日、事業を停止し、事後処理を網野精一弁護士ら(東京)に一任、自己破産申請の準備に入った。負債は調査中で、2024年3月期決算時点で約8億8千万円。市によると、90人程度が雇用されている。
1970年9月に創業し、84年12月に法人化。鮮魚や青果、精肉を主力とし、「ファミリーマートさとう」の店舗名でむつ市に2店舗、大間町に1店舗を展開していた。老人福祉施設や小中学校などへの卸売りも行い、12年3月期には約30億2千万円の売上高を計上した。
だが、同業他社やほかの小売店の出店で競争が激化し、近年は赤字が続いた。24年12月には大間店を閉店し立て直しを模索したが、資金繰りが限界に達した。
店舗入り口には3日午前、事業停止を知らせる告示書が掲示された。突然の閉店に、毎日のように買い物に来ていた70代女性は「昨日も普通に買い物をしたのでびっくり。魚などが新鮮で、ほかのスーパーより安くて助かっていた。本当に残念」と肩を落とした。
山本知也市長は取材に「ハローワークなどと連携し、働いている人が困らないように支援していく」と述べた。
同社が破産申請の準備に入ったことを受け、むつ商工会議所は金融・経営相談を受け付ける特別相談窓口を設置した。
問い合わせは同窓口=電話0175(22)2283=へ。