Free【Dash】絶対王者・駒大苫小牧高へ進学 強豪で日本一を目指す アイスホッケー/八戸二中 小倉開来、松川剛司

「氷都八戸」が生んだアイスホッケーの次代を担う若人2人が今春、強豪・駒大苫小牧高(北海道)の門をたたく。八戸二中のFW松川剛司(15)とGK小倉開来(15)。2人は攻守の要として1月の全国中学校大会(全中)で、同校を8年ぶりの準優勝に導いた実績を引っ提げ、高校での頂点を目指す。
幼少期から八戸市内の大会で切磋琢磨してきた。小倉は「剛司にはたくさん決められた」と苦笑いを浮かべながら振り返る。
ともに市内で無類の強さを誇る八戸二中に進み、2年次にはチームで絶対的な存在に。小倉が見事なセービングでピンチを救えば、松川が個人技で切り裂く。FW久永和輝(15)を含めた3人の実力は抜きんでていた。
集大成の今年1月の全中は、悲願の初優勝まであと一歩。「やれることはやったが悔しい」と松川。借りは高校で返すつもりだ。
地元の高校進学も考えたが、「自分に厳しくできる環境に行きたかった」(小倉)と、退路を断って競技に打ち込む決断をした。
4年連続35回の戴冠を誇る駒大苫小牧高の練習はハードだ。「先輩から『陸トレがやばい』と聞いた」とおののきつつ、「1年から試合に出て連覇を続けたい」と口をそろえる2人の顔には、恐怖よりも期待の色が浮かぶ。
体を巧みに使ったドライブを持ち味とする松川と、瞬発力を生かしたセーブが魅力の小倉。将来は海外挑戦も視野に入れる。松川は「うまくなって、二中のみんなとバチバチ対戦したい」と、チームメートとの氷上での再会を待ちわびる。
【おぐら・かいら】 2009年11月生まれ。八戸市出身。柏崎小─八戸二中。小学生までは八戸ホワイトベアに在籍。豚骨みそラーメンが好物で、休日は体力回復を目的にゴロゴロしている。GK。185センチ、73キロ。
【まつかわ・つよし】 2009年8月生まれ。八戸市出身。中居林小─八戸二中。小学生まで八戸パイレーツジュニア(現・Hachinohe Club U12)でプレー。好きなお菓子は「かむかむレモン」。休日は弟と本気でサッカー勝負することも。FW。177センチ、70キロ。