１８日に発売されるフランス発のレストランガイドブック「ゴ・エ・ミヨ２０２５」日本版で、十和田市出身の工藤隆浩さん（３７）が、ベストパティシエ賞に輝いた。１７日に東京都内で授賞式が行われ、工藤さんは「これからも飲食業界に貢献できるよう頑張っていきたい」と喜びを語った。

　同誌は１９７２年にパリで創刊し、現在は１７カ国で展開。２０２５日本版では全国５６３軒の料理店と、各賞の受賞者インタビューが掲載されている。

　ベストパティシエ賞は、独創性と個性が際立ち、コース料理の締めくくりにふさわしいデザートを提供する料理人に贈られる。

　工藤さんは青森県立十和田工業高を卒業後、盛岡市の調理製菓専門学校で学んだ。その後、パリの有名パティスリー（洋菓子店）や東京都内の名門ホテルなどで腕を磨いた。食材を生かした斬新な技法が特長で、現在は福井市内のフレンチレストランに勤める。

　１７日の授賞式では、主催者側から記念のプレートを受け取り、関係者に謝辞を述べた。

　式後の取材に、工藤さんは「福井の店を日本を代表するグランメゾンにするのが今の目標」と意気込み。受賞を地元の人にも喜んでほしい－と郷里への思いものぞかせ、「いつかは土産物の考案などで貢献できたら」と話した。