Free三沢空港、利用者3年連続30万人超 羽田4往復の継続後押し

三沢空港の2024年度の利用者数が22日、30万人を突破した。30万人の大台に乗るのは22年度から3年連続。東京(羽田)線の1日4往復化の運航継続が利便性の向上に結びつき、搭乗者数を押し上げた。3月末から大阪(伊丹)線の1日2往復運航も決定。さらなる利用数の増加が見込まれるため、関係機関は空港周辺の駐車場整備や2次交通の構築などに取り組む構えだ。
30万人目になったのは、東京線を使って家族5人で旅行に来た東京都の蜂須賀英梨さん(34)一家。三沢空港振興会会長を務める小桧山吉紀三沢市長が記念品の目録を送った。同市の「星野リゾート 青森屋」に宿泊するという蜂須賀さんは「いい記念になった。個人的には新幹線よりも飛行機の方が利便性がいい」と笑顔を見せた。
同空港には東京のほか、大阪が1日1往復、札幌(丘珠)線が週末限定で就航。定期便を運航するのは日本航空(JAL)グループのみだが、不定期で他社のチャーター便も発着する。
東京線の1日4往復化は、羽田空港の発着枠を地方路線に割り当てる国の政策コンテストの一環として2020年10月にスタート。当初は今年3月末までだったが、青森県と同振興会、JALの3者が取り組む利用促進策が評価され、29年3月まで継続することが決まっている。24年度の実績(1月末)を見ると、東京線の利用率は平均75・5%と好調を維持している。
さらに大阪線は3月30日から1日2往復化の運航が決定済み。これまでは午後に発着する1往復しかなかったが、午前中にもう1本増えることで西日本との交流拡大が期待される。大阪線も1月末までの利用率が平均65・9%と高い水準をキープしている。
小桧山市長は「三沢空港は県南の“玄関口”。今後も関係機関と連携し、2次交通や駐車場の整備に力を入れていく」と述べた。