Free“旦那様”気分で摺り鑑賞 南部会館で「お座敷えんぶり」

ステージで勇壮な摺りを披露する東十日市えんぶり組の太夫たち=8日、八戸市文化教養センター・南部会館
ステージで勇壮な摺りを披露する東十日市えんぶり組の太夫たち=8日、八戸市文化教養センター・南部会館

八戸市文化教養センター・南部会館で8日、八戸地方の民俗芸能「八戸えんぶり」を観賞するお座敷えんぶりが行われた。東十日市えんぶり組のメンバーが勇壮な摺(す)りやかわいらしい祝福芸を披露。約90人の来場者は“旦那様”の気分で、受け継がれてきた技や芸を楽しんだ。

 八戸えんぶりをじっくり観賞する機会として同会館が企画した。144畳の大広間に座席が設けられ、来場者は開演前に弁当やせんべい汁を味わった。

 午後1時に開演すると、同えんぶり組のメンバーが太夫を先頭にしてステージに登場。笛や太鼓、手平鉦(てびらがね)の音を響かせながら太夫3人が摺りを披露し、どうさいえんぶりの特徴である軽快で迫力ある動きで観客を魅了した。

 祝福芸では、練習の成果を披露する子どもたちを観客が手拍子で応援した。遠方からの来場者が「苗取り」の演目を体験する場面もあり、会場を盛り上げた。

 岩手県大船渡市から訪れた会社経営鈴木英里さん(45)は「通して演目を見ることで、えんぶりの意味や込められた祈りを感じることができた」と満足げだった。

 今年の八戸えんぶりは17~20日の日程で、初日は市中心街で一斉摺りを行う。

 
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