Free洋野町がブルーインフラ賞「みなと総研賞」 ウニ増殖溝の藻場保全活動評価
みなと総合研究財団は29日、「第2回全国海の再生・ブルーインフラ賞」(国土交通省後援)の受賞団体を発表し、洋野町が第2位に相当する「みなと総研賞」に選ばれた。ウニ増殖溝の藻場による二酸化炭素(CO2)の吸収分「ブルーカーボン」を企業や法人へ販売するなど、藻場の創出・保全活動が評価された。
同賞は藻場や干潟、生物共生型港湾構造物を指す「ブルーインフラ」の保全や再生を推進し、海辺の環境改善やカーボンニュートラルに貢献する活動を顕彰している。
同町は2022年、ウニを肥育する沿岸の増殖溝の藻場が、17~21年度の5カ年分で国内最大となる3106・5トンのブルーカーボン認証を受けた。これを企業や法人に販売する「Jブルークレジット」の収益は、町のブルーカーボン基金に積み立て、藻場再生や水産業の人材育成などに還元するとしており、持続可能な漁業や環境改善への技術開発が評価された。
また、同町沿岸部で長年行われている磯掃除(ツブ貝除去)や「ウニの森植樹祭」などの取り組みも併せて紹介された。
岡本正善町長は取材に「ブルーカーボンの知名度はまだまだ低い。受賞を機に多くの企業に関心を高めてもらい、さらなる藻場再生や漁業振興につなげたい」と話した。授賞式は2月28日、名古屋市で行われる。