Free【新年一気読み】八戸中心街この1年(上)開発・再生の動き

八戸市十三日町=24年9月

三春屋の閉店から1年半余り経過した2023年10月、旧三春屋の建物を利活用する構想が浮上。東京の事業開発会社・アエマが建物1階部分に1階部分にエンターテイメントスペースを開業すると発表した、しかし、オープン時期は24年4月、6月、10月と再三延期。25年が幕を開けたが、人通りの目立つ表通り側には、「2024年秋開業」の看板が残ったままだ。

 十三日町では、ホテルや商業施設の再開発や既存店舗のリニューアルなど、活性化に向けたハード面の整備が進んでいる。

 「ハチノスクエア」は15階建てマンション2棟と9階建てホテル商業棟などを整備する計画で、24年5月にマンション棟の新築工事が始まった。全ての事業が完了するのは28年3月の見通し。

 複合商業施設「ヴィアノヴァ」では地下街が6月にリニューアルオープンした。飲食10店が新規出店し、愛称も「グルメモール」から「NOMINOVA(のみのば)」に変更。地域の魅力を再発見できる「吞(の)みの場」がコンセプトで、地元客や観光客、ビジネス客の取り込みを狙う。

 三日町では「みろく横丁」も5年ぶりにリニューアルした。全26店舗中、13店舗が新たに入れ替わった。

 六日町のいわとくパルコは今年3月末でテナントが営業終了。土地建物を買い取った田名部組が新たにビルを建設する計画で28年の開業を目指す。

郊外のロードサイド店や大型商業施設に押され、衰退傾向にある八戸市中心街。特に十三日町は三春屋、チーノ八戸の閉店で“地盤沈下”が著しい。空き店舗が目立つエリアだが、にぎわい回復に向けた動きは随所に見られる。この1年間に掲載された本紙記事でたどった。


※この記事は本社記事を再編集しました。

 
お気に入り登録