Free【デーリー東北賞】歴史、教育、環境- 受賞者、活動への思い新た
八戸市のデーリー東北新聞社で13日開かれた「第53回デーリー東北賞」の贈呈式。受賞者の八戸歴史研究会会長三浦忠司さん(76)=同市=、千葉幼稚園名誉園長千葉多香子さん(86)=同市=、青森県立名久井農業高環境システム科環境研究班のメンバーは、これまでの活動を振り返りつつ、それぞれに活動へ思いを新たにした。
三浦さんは長年、八戸地域の歴史研究に精力的に取り組み、安藤昌益資料館長も務める。教員になってから始めた研究の歩みを「お国自慢ではなく、確かな史料に基づいて地域の歴史を調べていこうと心がけてきた」と振り返り、後進について「全国的な視野を持って史料を見なくてはならないと話してきた。中央の雑誌や学会で通用するような研究をする人も出てくると思う」と期待を寄せた。
「親子の育ち合い」を大切にし、60年以上にわたり地域の幼児教育発展に寄与してきた千葉さんは「ただ夢中に、幼児期の教育を大事にすることが良き人をつくるという信念を曲げずに取り組んできた」と笑顔であいさつ。「親子の交わりこそが教育の根底。このことを声を大きくして伝え、子どもたちの笑顔であふれる国であり続けてほしい」と述べ、約1万3千人の卒園児ら関係者に感謝した。
環境研究班は2013年の環境システム科開設に伴い、翌年に結成。20年の国際コンテスト「ストックホルム青少年水大賞」で最高賞を受賞、国内大会では今年を含め通算5度のグランプリに輝くなど国内外で注目を集める研究発表を続けている。代表して賞の贈呈を受けた3年大坊隆司さん(17)は「(受賞は)先輩方が始めた活動をここまで続けてこられたからだと思う。素晴らしい賞を頂き、ありがとうございます」と喜びを語った。