第６３回北奥羽短歌大会（北奥羽短歌協会、デーリー東北新聞社など主催）の選考結果が９日付で発表され、南部町の山下幸枝さん（７０）が初めての１位に輝いた。

　宿題のみの紙上大会として、「紙」「迷」「自由詠」の題で各１首募集したところ、北奥羽地方を中心に１５３人が出詠。３作品の合計点で順位を決めた。

　山下さんは「紙」の題で〈哀しみをじんわりと吸ふ濾紙となり寄り添ひゆかむ古稀この先を〉と詠み、２人の選者が天位に選んだ。「母はいろんな人の悲しみを吸い取ってくれる人だったことを思い出し、歌にした」と話し、「１位は本当に驚いたが、とてもうれしい」と喜びを語った。

　上位作品は後日、本紙文化面に掲載する。２位以下の入賞者は次の通り。（敬称略）
　（２）澤石扶実子（弘前市）（３）月舘玲子（八戸市）（４）若松順子（同）（５）浪打幸子（五戸町）（６）田中恭子（六戸町）（７）織笠有愛（堀口中）（８）柳澤三枝子（八戸市）（９）桂子（青森市）（１０）木村美映（同）（１１）小山田貞子（十和田市）（１２）橋本春香（堀口中）（１３）奥銀次郎（八戸西高）（１４）我妻きらら（堀口中）（１５）小野一男（八戸市）（１６）橋本敦子（同）（１７）佐々木冴美（南部町）（１８）中村あつ子（八戸市）（１９）重茂操（同）（２０）杉本陽子（同）