Free奥入瀬渓流でマイカー規制始まる 自動運転車両の走行実験も

観光バス以外ほとんど車が通らない環境で散策を楽しむ観光客ら=21日、十和田市
観光バス以外ほとんど車が通らない環境で散策を楽しむ観光客ら=21日、十和田市

十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流沿いを通る国道102号で21日、マイカー規制が始まった。国内外からの観光客が車の通行量が少ない環境を散策。併せて渓流沿いを時速20キロ以下で走る自動運転車両の走行実験もスタートした。それぞれに色づき始めた草木や千変万化の流れなど秋の奥入瀬を堪能している。いずれも27日まで。

 渓流を迂回(うかい)する国道103号奥入瀬(青橅山(あおぶなやま))バイパスの完成後を見据え、将来的な交通規制の在り方や現地での移動手段、提供可能な観光コンテンツなどを検証するのが狙い。

 規制区間は、惣辺交差点―子ノ口交差点間の10・2キロで、平日は午前10時、休日は午前9時から、いずれも午後4時まで車両を通行止めにする。自動二輪やレンタカー、原付きバイク、電動キックボードも対象となる。

 初日は来訪者の多くが駐車場のある焼山、休屋地区からシャトルバスに乗り込んで渓流へ移動。人気のスポットを巡り、写真を撮影するなど楽しんだ。

 自動運転車両の走行実験は青森県内初の取り組みとなる。期間中、3タイプの自動運転モビリティが観光客らを乗せて走行。一部ルートはエコツアーガイドが同乗し、見どころを案内する。全国的にも珍しい試みで、将来的な奥入瀬の楽しみ方を探る。

 この日は、宮下宗一郎知事や小山田久十和田市長らも自動運転車両に試乗。宮下知事は「スムーズで安心して乗ることができた。長く歩くのが難しい人も含め、多くの人がたっぷりと奥入瀬を楽しめるものになる」と将来の本格導入に前向きな姿勢を示した。

 
お気に入り登録