Free生徒考案の新制服いかが 八戸市立下長中、文化祭でお披露目

下長中の新制服と女子の現行制服(左)。新制服のブレザーとセーターは冬服、ワイシャツは夏服
下長中の新制服と女子の現行制服(左)。新制服のブレザーとセーターは冬服、ワイシャツは夏服

八戸市立下長中(高橋健校長)で20日、文化祭に合わせて新制服をお披露目するファッションショーが開かれた。昨年度から生徒が主体となってコンセプト、デザインが異なる4案を作成。青がイメージカラーの案を基本に、他の案も取り入れたデザインが採用された。新たな歴史を紡ぐ制服を生み出した生徒は「いい経験を重ねながら、最後までやり遂げられた」と充実感をにじませる。

 同校の制服は男子が詰め襟、女子がセーラー服で、1971年から変わっていなかった。昨年度、時代に即した変更を求める校内外の声を受け、制服刷新プロジェクトを立ち上げた。

 同プロジェクトの主導は生徒会が担い、執行部の生徒が今年1月から青森菅公学生服の担当者と協議を重ねてきた。同社の田村悠里さん(31)は「生徒が制服を自分ごととして考え、いいプロセスを経て制服を作り上げることができた」と歩みを振り返る。

 5月の生徒総会で、イメージカラーが赤、緑、黄、青の4案の試作を披露。生徒会長の3年、伊藤滉平さん(15)がそれぞれのコンセプトや込められた思いを説明した。

 その後、全校生徒と保護者、学校関係者による投票を行い、基本デザインを「青」案に決定。他の3案のデザインも随所に取り入れ、4案を凝縮した新制服となった。胸のワッペンは生徒のアイデアを基に、稲穂をモチーフとした。

 お披露目のファッションショーを終え、伊藤さんは「制服を替える決断をしたり、全校にコンセプトを説明をしたりと、本当にいい経験ができた」と笑顔。

 新制服は来年度の新入生から着用が始まるため、自身が袖を通すことはないが「自分たちが制服に込めた思いを大事にしてもらい、学校生活を楽しんでほしい」とエールを送る。

 高橋校長は「生徒たちの思いが代々受け継がれていってくれたら」と願いを込めた。

 
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