Free八甲田山系で初冠雪 紅葉と白銀が共演/青森
冬の足音、徐々に―。青森地方気象台は20日、八甲田山系で初冠雪を観測したと発表した。平年より1日遅く、昨年より1日早い。赤や黄色に染まる大岳の山頂付近はうっすらと雪化粧を施し、観光客が錦秋と白銀の世界が織りなすコントラストを楽しんでいた。
気象台によると、同日は西高東低の冬型の気圧配置となり、上空1500メートル付近に氷点下0・6度の寒気が流れ込んだ影響で、19日夜から降り続いた雨が雪に変わった。最低気温(20日午後7時現在)は青森市の酸ケ湯で0・0度、十和田市の休屋で3・3度など、県内23観測地点のうち8地点で今季最低を記録した。
青森市の「八甲田ロープウェー」は午前6時過ぎ、山頂公園(標高1314メートル)で雪を確認した。周辺の酸ケ湯付近などは海外からの観光客らで混み合った。訪れた人は、この時期ならではの秋と冬の共演に歩みを止めて見入ったり、写真に収めたりしていた。
愛知県豊川市の会社員飯塚敦史さん(49)は「紅葉を撮りに来て、まさか雪が見られるとは」と少し驚いていた。
この日は岩木山でも降雪と積雪を記録した。