Free競泳界の新星、ロス五輪に照準 佐々木さん(八戸東中)国際大会で銅メダル

さらなるレベルアップへ向けて練習する佐々木珠南さん=3日、フィットネスクラブウイング 八戸
さらなるレベルアップへ向けて練習する佐々木珠南さん=3日、フィットネスクラブウイング 八戸

8月にオーストラリア・キャンベルで開かれた水泳のジュニアパンパシフィック選手権女子400メートル個人メドレーで、八戸市立東中3年の佐々木珠南(しゅな)さん(15)が3位に入賞した。「自分よりも身長が高い人が多く、最初は怖かったが、楽しく泳ぐことができた」。9月の国民スポーツ大会では別種目で優勝し、今後の活躍が期待される競泳界の新星は、4年後のロサンゼルス五輪に狙いを定める。

 2歳の頃から泳ぎ始めた。転居に伴って小学4年からフィットネスクラブウイング八戸に通い、小田桐勇人コーチの下で1日2時間の練習に励んできた。

 「出会った時から、人よりボディーポジションが高かった」と小田桐コーチ。天性のバランス感覚で体を浮かせる能力にたけ、水の抵抗を受けづらい泳ぎが最大の特長だという。

 すぐさま頭角を現し、2019年の全国ジュニアオリンピックカップ夏季大会10歳以下50メートル平泳ぎで優勝。22年は同カップ春季大会の200メートル個人メドレーなどで東北学童記録や青森県記録を塗り替えた。

 このたびの国際大会は各国の次代のホープと言えるジュニアA代表クラスが集った。それでも「いつもは朝のタイムが遅いが、今回は朝から調子を上げられた」(佐々木さん)。

 緊張しすぎず、長い手足を生かした泳ぎを披露し、400メートルと200メートルの個人メドレーで各国上位2人しか進出できない決勝に進出。いずれも日本水泳連盟が定めるナショナル標準タイムを突破した。

 一方で「自己ベストを出したかったし、(4位だった)200メートルでも表彰台に上りたかった」と佐々木さん。加えて上位陣とはタイム的にまだ差があり、海外のレベルの高さを肌身で感じた。

 課題はメドレー最後の自由形で、「キックの強さが以前より弱くなっている」こと。成長途上の体に合わせた体力や筋力を身につけることで、「最後の最後までスピードを保ち続けられるようになりたい」と語る。

 世代トップクラスの実力の持ち主が掲げる目標は五輪出場。「高校3年の時にオリンピックに出たい」とさらなるレベルアップへ闘志を燃やした。

 
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