Free好漁場形成、カツオで活況 水揚げ455キロ、鮮度・脂乗りも良/八戸港

八戸港に水揚げされたカツオ=1日
八戸港に水揚げされたカツオ=1日

八戸港で9月下旬から、青森県外の大目流し網船によるカツオの水揚げが続いている。例年であれば同港にカツオが揚がる頻度は少ないが、今季は八戸沖に好漁場が形成されたことで漁船の入港が相次いだ。1日は1隻が漁獲した約455キロが八戸市第2魚市場に上場。鮮度や脂乗りが良く、仲買人らの注目を集めた。市場関係者は「カツオの漁場は八戸港から近い。これからも水揚げしてほしい」と継続に期待を寄せる。

 卸売業務を担う八戸魚市場によると、9月26日に大目流し網船1隻が約350キロを水揚げしたのに続き、30日には2隻で計約5・7トンが揚がった。

 1日に水揚げしたのは、八戸沖で操業した宮城県気仙沼港所属の「第18瀧濱丸」。サイズ別などで競りや入札が行われ、10キロ当たり4600~1300円の値が付いた。主体の中小サイズは2050円だった。

 同船の関係者によると、今季は八戸沖から北海道釧路沖にかけてカツオの漁場が形成されている。特に八戸沖では7月上旬から好調な漁が続いているという。

 千葉和則漁労長(67)は「いいサイズは1匹4~5キロほどある。いわゆる『戻りガツオ』ではないが、八戸沖にとどまって餌を食べているため脂乗りはいい」と説明。今後も八戸沖で漁獲すれば、八戸港に水揚げする可能性があるという。

 市魚市場で取引されたカツオは東京などに出荷されるほか、一部は地元の鮮魚店やスーパーで販売される見込み。仕入れた仲買業者は「脂が乗っていて鮮度感もいい。水揚げが続いてくれそうなので、仲買としても頑張りたい」と話した。

 
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