Free田子でホップ収穫盛ん 収量少なめ、品質は上々
ビールの原料となるホップの収穫が、田子町で本格化している。町内唯一のホップ農家、田沼義行さん(67)の園地では20日、5・5メートルの高さに成長したつるを引き落とし、機械で「まり花」を摘み取って乾燥させた。今季は開花が早まった影響でつるなどの成長や花の数が抑えられ、収量は例年より3割ほど減りそうだが、花が大きく育ったため品質は上々だという。
ホップはビールの苦みや香り付けの決め手となる。田沼さんは約1・7ヘクタールの園地で3種類を栽培。その中でホクトエースは、「サッポロ黒ラベル生ビール東北ホップ100%」の原料となっている。
ホップは「棚」と呼ばれる支柱をつなぐワイヤに絡まり、密集して成長しており、その光景は「緑のカーテン」とも称される。収穫作業中の園地には、さわやかな香りが広がっていた。
収穫期には毎日朝4時か午後9時過ぎまで作業するという田沼さんは、「大変だが夫婦共この仕事が好きだから続けられている。これからも安全安心なホップを作り、皆さんにおいしいビールを飲んでもらいたい」と話した。
収穫作業は9月初旬まで続く見込み。