Free新郷村特産「郷のきみ」収穫最盛期 強い甘味が特徴
新郷村特産のトウモロコシ「郷(さと)のきみ」が収穫最盛期を迎えている。採れたての鮮度と、高地の寒暖差によって引き出される強い甘みが特長。今年も高温に悩まされたが、農家は「雨も適度に降り、糖度、水分ともに十分。いい出来だ」と自信をのぞかせる。販路拡大にも努め、取扱店が増加。昨年を上回る収穫量と売り上げを目指し汗を流す。
郷のきみは、村内の農家3軒でつくる「郷のきみの会」が栽培を手がける。
9日午前5時、同村戸来の畑で滝沢和雄会長(68)や中平将義さん(41)が収穫作業を進めていた。注文が多く、日の出前から着手したという。朝露にぬれた、茎の最も高い場所に実った「一番きみ」だけを手際良く収穫。選果した後、八戸市内のスーパーや同村の道の駅しんごうなどに出荷した。産地直送で、開店に間に合わせるこだわりようだ。
今年は長期的な供給を目指し、作付けのタイミングを調整。中平さんは「昨年は提供できた期間が短すぎた。10月上旬まで収穫期が続くように工夫した」と話す。
課題だった販路拡大にも精力的に取り組み、新たな販売先に十和田市や五戸町、おいらせ町のスーパーや商店が加わった。注文は関東地方のレストランや個人からも入る。
道の駅しんごうには、同日午前9時の開店から目当ての買い物客が訪れ、5~10本単位で購入した。十和田市から訪れた長谷地通理(ゆきとし)さん(72)は「楽しみにしていた。粒がしっかり詰まっていておいしそうだ」と笑顔で語った。
◆「郷のきみ」取り扱い店
【新郷村】道の駅しんごう
【八戸市】イトーヨーカ堂沼館店、八食センター澤口商店、やまはる旭ケ丘店、青果ショップあられ、トライアル八戸店
【十和田市】トライアル十和田店
【五戸町】岡村商店
【おいらせ町】トライアルおいらせ店