Freeボランティア、企画運営補助… 三戸高生、地元イベントで活躍

川下りの運営を補助する生徒=7月21日
川下りの運営を補助する生徒=7月21日

青森県立三戸高の生徒が、地元の商工会青年部などが開くイベントでスタッフとして活躍している。高校生にとってはボランティア経験や主催者側の苦労を学ぶチャンス。一方の青年部側としては活動に取り組む姿を通して地元への愛着を持ってもらえる貴重な機会となっているようだ。

 7月21日に三戸町を流れる熊原川特設会場で開催された「さんのへ川まつり」では、生徒7人がボランティアとして参加した。役割は川下り体験の運営補助で、生徒たちは気温35度に迫る熱気の中、汗だくになりながらゴムボートを川上に運び続けた。

 参加した1年の後藤瑠菜さんは「大変だったけど、子どもたちが楽しんでいるのを見ると協力できたと思える」と話し、同じく1年の薄葉匠さんは「履歴書に書くためだけに参加したつもりだったが、それ以上の経験が得られた」と充実した様子。

 主催した町商工会青年部の山田龍三郎部長は「高校生が経営者とふれ合う機会はなかなかないと思う。参加を機に『地元っていいな』と思う生徒が増えればありがたい」と語る。

 10日に南部町の旧向小で開かれる「南部まつり」にも、総合的な探求の授業として7人が参加する。このうち「お化け屋敷」を担当する4人は、当日の運営のみならず目標とする売上金額や、それを達成するための入場者数と仕入れ金額から考え、企画・運営全体に携わった。

 経費を削減するために、商店からもらった段ボールや農業用の黒いマルチシートを活用。開催直前まで会場設営に汗をかいた3年の赤石澪さんは、「悩むことの連続だったが、仕事の作り方を感じ取れた気がする」と話す。その上で「本当に大変でも来た人に喜んでもらいたい気持ち一つで頑張れる」と笑顔を見せた。

 商工会青年部員でもある工藤恵之助実行委員長は、「青年経済人との関わりを通して、ビジネスマインドや地元の大切さを感じ取ってもらいたい」と、高校生の成長に期待した。

 
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