Free町政と共に70年、時代感じさせる造り名残惜しく 野辺地で庁舎見学会 

旧庁舎から移設された手すりに触れながら階段を上る参加者
旧庁舎から移設された手すりに触れながら階段を上る参加者

新庁舎の開庁に伴い、今後解体される野辺地町の現役場庁舎の見学会が20日、開かれた。築70年と時代を感じさせる造りで、参加した町民らは町政の歴史を刻み続け、まもなくその役目を終える建物を名残惜しそうに見て回った。

 現庁舎は1954年12月落成。それ以前は町の豪商・野村家の建物が庁舎として使われていた。現庁舎の階段の手すりは当時の庁舎から移設された物だ。

 見学会は、町歴史民俗資料館が歴史講座の特別編の位置付けで実施。2部制で開かれ、最初の部には14人が参加した。

 案内役は資料館の山崎杏由さん。見学者は、普段入れない執務側に立ち入り、町長の在室や不在を知らせるプレート、階段の手すり、天井の照明からぶら下がるひも、分電盤など年季の入った設備を目にし、感慨に浸っていた。

 町内から夫婦で参加した会社員米川仁さん(54)は「東日本大震災などの災害を乗り越え、修繕しながら70年も役場として機能していたことに感動した」と感想を語った。

 現庁舎では現在も業務が行われている。新庁舎が8月5日に開庁した後、解体される。

 
お気に入り登録