Free林道「八木玉川線」が開通 災害時の代替路として期待/洋野
洋野町種市地区の森林管理道「八木玉川線」が全線開通した。19日には現地で開通式が開かれ、関係者ら約60人が、16年越しで実現した林道整備を祝い、基幹産業である林業の振興や、災害時の代替路としての利用に期待を込めた。
岩手県県北広域振興局によると、同線周辺の山林594ヘクタールは森林整備を必要とする人工林が多く、地元の森林・林業関係者から林道整備を求める要望があったため、県が2008年度から整備事業に着手。総事業費は11億9千万円、全長は9・5キロ(車幅約4・0メートル)で、今年6月に全線開通した。
種市地区を縦断し、北は県道明戸種市線、南は町道岡谷線と接続。国道45号、県道、町道が被災した場合に大野地区とつながる代替路や、防火帯としての役割も視野に入れている。
式典で、岡本正善町長は「さらなる産業振興や(林業従事者らの)労働条件改善につながってほしい」、県北広域振興局の佐々木哲局長は「防災やGX(グリーントランスフォーメーション)の一環として、引き続き必要な林道整備に取り組む」とそれぞれあいさつ。出席者は完成標柱の除幕や走り初めパレードで開通を祝った。