Free異国情緒あふれる神々続々 台湾の関係者も参加 大間・天妃様行列

異国情緒あふれる神々などが大間町中心部を練り歩いた天妃様行列
異国情緒あふれる神々などが大間町中心部を練り歩いた天妃様行列

豊漁や航海安全を祈願する、大間町の「天妃(てんぴ)様行列」が15日、町中心部で行われた。今回は、天妃様像が3月に天妃様信仰の総本山である台湾の北港朝天宮に里帰りした縁で、台湾の関係者約40人が参加。銅鑼(どら)や爆竹を鳴らしながら、異国情緒あふれる神々や鬼、竜などが練り歩き、地元住民や観光客を楽しませた。

 天妃様は「媽祖(マーズー)」と呼ばれる道教の女神。海上守護の女神として、台湾などで信仰されている。大間町では、1696年に海上で助けられた当時の名主が水戸藩から遷座したのが始まりとされる。行列は遷座300年を記念し、1996年から毎年海の日に、豊漁祈願祭と合わせ行っている。

 町では天妃様を観光資源にしようと、今年3月に観光協会や商工会青年部による交流団が、天妃様像と共に北港朝天宮の巡礼に参加。現地での交流をきっかけに、関係者が町の行列に参加することになった。

 一行は、14日に大間町に到着。人形の新しい衣装などを現地から持ってきて修復したり、町の担当者に作業の指導をしたりして交流を深めたという。

 行列は大間稲荷神社前から出発。ユニークな表情の神々に先導された天妃様像と共に、邪気を払うとされる爆竹を鳴り響かせながら、港などを回った。沿道に詰めかけた人は写真を撮るなどして、大間と台湾の文化が入り交じった珍しい祭りを満喫していた。

 北港朝天宮の蘇健榮副理事長は「台湾に帰ったらここでの経験を伝え、天妃様がいる大間町を訪れてもらいたい。今後も交流できればうれしい」と話した。

 
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