Free久慈港湾口防波堤の役割学ぶ 夏井中生が船上見学

船上から湾口防波堤(奧)を見学した夏井中1年生
船上から湾口防波堤(奧)を見学した夏井中1年生

久慈市立夏井中(木村亮校長)の1年生12人が4日、久慈港を訪れ、国直轄事業として整備が進む「湾口防波堤」について、船上見学や座学などを通じて、その役割などに理解を深めた。

 同防波堤は大津波襲来時の市街地の浸水範囲減少などを目的に、1990年に着工された。総延長3800メートルのうち、今年4月現在で2916メートルの整備が終了し、進捗(しんちょく)率は76・7%。

 見学会は津波防災への小中学生の意識啓発を図るため、久慈湾総合開発促進協議会(会長・遠藤譲一市長)などが開いている。夏井中は本年度3校目。

 生徒たちは同港諏訪下堀込岸壁から、国土交通省釜石港湾事務所の船舶で出港。船上では工事関係者らの説明を受けながら、同防波堤で使用されるケーソンの製作状況や防波堤での作業状況などを見学した。帰港後は同事務所久慈港出張所に移動し、職員から港の役割や、湾口防波堤が「明治三陸津波」クラスを想定して作られていることなどを学んだ。

 参加した田中稟乃さん(12)は「湾口防波堤の存在は知っていたが、実際に間近で見たのは初めて。市街地で津波被害が出ないよう考えて整備されていることが分かった」と話していた。

 
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