Free【月刊Dash】FC PRIROSSO(十和田市) 中学生年代のサッカーチーム

FC PRIROSSOの選手

今年4月、十和田市に誕生した中学生年代のサッカーチーム「FC PRIROSSO(エフシー プライロッソ)」。同市出身でJ1鹿島アントラーズなどで活躍した熊谷浩二氏(48)が代表を務める。

 将来的には、自分のチームを持ちたかったという熊谷代表。学校の部活動から地域移行へと進む中、同市には中学生年代のクラブチームが一つしかない現状から、受け皿が必要だとして発足した。

 チーム名「プライロッソ」は英語とイタリア語を組み合わせた造語で、「誇りある赤」の意味。コンセプトは「人間力」と「体験型」。コミュニケーション能力の向上や礼儀を身に付けることに重点を置き、選手としてだけでなく、人としての成長を促す。

 また、Jリーグの試合観戦や、Jリーガーらを招いてのサッカー教室など、〝本物の体験〟を用意。熊谷代表は「ネットの切り抜いた情報で頭でっかちになっている部分がある。実際のプレーを見たり、話を聞いたりして肌感覚で感じてもらいたい」と話す。

 現在、所属選手は13人だが、発足から2週間足らずで出場した「十和田市サッカー協会長杯」で優勝するなど精鋭ぞろい。

 キャプテンの竹ケ原青空(14)は「部活動の時より指導が具体的で上達を感じる」と手応えを語る。櫻田琥大(13)も自分や仲間のスキルアップを実感しており、「ボールを受ける場所を考えて動けている。練習も試合もすごく楽しい」と充実感をにじませる。

 新たなチームの発足には「サッカーで地域を盛り上げたい」との思いもある。「自分は小さい頃からこの場所で仲間と切磋琢磨しながらプロまでやれた。この町にはサッカーに対するポテンシャルがある」と熊谷代表。「遠くに行かなくても、十和田でサッカーの可能性を広げられる。そういうコミュニティーにしていきたい」と意気込んでいる。

 
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