Free【月刊Dash】高校野球注目選手 上寺柊生介(八戸)
直球の最速が120キロ後半の軟投派。「武器があるわけでも、三振を取れるわけでもない。冷静さを大事にしながら投げ抜きたい」と謙遜するが、制球の良さと打者のタイミングを外す変化球で、気付けば試合を八戸ペースに持ち込む。
小学2年の頃、近所の草野球で初めてボールを握った。小中学校とも「他にエースがいた」。八戸東中時代は杉村駿太(工大一)らの後ろを守ることがほとんどだったという。
マウンドに立つ機会が多くなったのは高校入学後。1年秋から品田郁夫監督に「投げられるだろ」と白球を託された。昨夏は東義戦で四回から救援すると、テンポ良くナックルやカーブを投げて凡打の山を築き、コールド負けを阻止した。
中学でチームメートだった杉村や昆心楽(工大二)らとの交友関係は続いている。「1、2年の時は、夜に一緒に走ったり、キャッチボールしたり」。杉村とはマウンドでの気持ちの作り方について意見を交わしたこともあった。
春季大会は3回戦で工大一と対戦し、杉村から1点も奪えなかった。「もう一度対戦したい」。チームの勝利とともに、友にリベンジする未来を夢見る。
◇うえでら・しゅうすけ 学年:3年 出身校:八戸東中 身長/体重:170センチ/61キロ ポジション:投手 投打:右投げ左打ち