Free小児がん直面、自身の体験語る 支援団体設立の米田さん講演/八戸

小児がんの現状や団体設立に至った経緯について講演する米田親弘代表
小児がんの現状や団体設立に至った経緯について講演する米田親弘代表

八戸工大二高(黒坂孝校長)で9日、「小児がん啓発セミナー」が開かれた。八戸市内を拠点に青森県内の小児がんの子どもや家族を支援する団体「tomoshibi+(ともしびプラス)の米田親弘代表を講師に迎え、参加した生徒たちが、団体設立までの経緯や、小児がんの子どもや家族を取り巻く現状について理解を深めた。

 「総合的な探究の時間」の一環で、15日の「国際小児がんデー」に合わせて催された。看護や医療職を目指す「医療クラス」を選択する2年生徒のほか、付属中の生徒ら約50人が耳を傾けた。

 米田代表は2019年、自身の娘が生後間もなく小児がんの一種「急性骨髄性白血病」と診断された。八戸と弘前大付属病院を往復しながら夫婦で闘病を支えた。

 小児がんに関する知識や行政の支援など、情報がすぐに手に入らなかった経験をきっかけに、当事者同士が悩みや思いを共有できる環境をつくろうと決意。20年、今まで県内にはなかった団体の設立に至ったことを紹介した。

 現在は、まだまだ進まない小児がんへの理解促進や支援の充実を目指し、チャリティーイベントなど活動を続けている。

 米田代表は行動を起こしたことで、多くの仲間に出会い、学びを得られたとして「今後苦しいことがあっても、その先に必ず素晴らしい縁や出会いがある。少しずつでも前に進んで」と呼びかけた。

 2年の花部京香さん(17)は「多くの人に小児がんを巡る現状を知ってもらえるよう、募金やボランティアなど、私もできることから行動していきたい」と語った。

 
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