Free核燃税交付金25%配分を 原子力立地4市町村長、青森県に要請
原子力関連施設が立地するむつ、六ケ所、大間、東通の4市町村長は5日、青森県に対し、核燃料物質等取扱税(核燃税)交付金について、県税収全体の25%を立地地域に配分するよう要請した。宮下宗一郎知事は「20日発表の(一般会計)当初予算案で最大限の配慮をさせていただいた」と述べ、増額を示唆した。
核燃税は県が原子力施設に課税。現行制度では、このうち定額30億円を交付金として立地・周辺15市町村に配分している。
4市町村長が県庁を訪れ要望書を提出した。むつ市の山本知也市長は、県税収の伸びが配分額に反映されないと指摘。他道府県は平均20・7%を配分しているとし、「施設が集中立地する青森県であれば25%が妥当だ」と強調した。
むつ市長時代に同様の見直しを県に求めてきた宮下知事は「私自身も(現行制度は)理不尽と思いながら今まで活動してきた」と共感を示した。宮下知事が就任するまで県は見直しに慎重な姿勢だった。
4市町村長は25%の配分とは別枠で、立地地域の共通課題に対応するための予算措置を講じることも新たに要望した。
一方、核燃税を巡っては、県は2024年度から税率を引き上げる方針で、県の核燃税収全体が大幅に増額となる見通し。山本市長は終了後の取材に「あくまでも現在の県税収を基に25%を求めている」と今後の税率引き上げは考慮していないと説明した。