Free研究開発、人材育成に予算を 自民ITER推進議連、文科省などに要望
国際熱核融合実験炉(ITER)計画の推進を目指す、自民党の核融合エネルギー推進議連は19日、文部科学省などに対し、研究開発や人材育成に向けた予算確保などを求める決議を申し入れた。
決議では「核融合が経済安全保障の確保とカーボンニュートラル実現の鍵となる」と指摘。その上で、将来の原型炉開発を見据えた研究の加速や民間の参画を促進するための産業協議会の設立を要請し、2024年度予算編成での所要の予算確保を求めた。
議連の事務局長を務める江渡聡徳衆院議員らが文科省を訪ね、盛山正仁文科相に要望書を提出した。非公開の会談後に取材に応じた江渡氏によると、盛山氏は日本や世界にとって必要な研究で、企業に参画してもらうための視点を踏まえて取り組んでいきたい―との認識を示したという。
江渡氏は、資源の乏しい日本における核融合の重要性を強調した上で、「しっかりとした予算確保が重要だ。文科相が科学技術の振興のために汗を流す考えを示してくれたのは大きい」と話した。
同日は、財務省の瀬戸隆一政務官にも要望した。