Free国、県への要望内容確認 下北4市町村長が原子力懇談会
原子力施設が立地する下北半島のむつ、大間、六ケ所、東通の4市町村長は18日、むつ市役所で懇談会を開いた。施設の稼働や工事が停滞し、地域経済に影響を及ぼしているという危機感のほか、避難路などのインフラ整備が急務といった声が相次いだ。
4市町村の首長と商工団体の代表者、資源エネルギー庁の担当者、青森県の小谷知也副知事らが出席。冒頭を除き非公開で、終了後に4首長が会見した。
山本知也むつ市長は、商工団体から「原子力事業者や国は予算を付けるだけでなく、この地域の将来ビジョンを持ってほしい」との意見が出たことを紹介。戸田衛六ケ所村長は「立地する自治体だけでなく、隣接自治体の商工関係者も原子力事業が進まず苦しんでいる」と窮状を訴えた。
野﨑尚文大間町長は「陸路だけでなく『大函丸』も避難路として重要」とし、大間と北海道函館市を結ぶフェリー航路維持の必要性を強調。畑中稔朗東通村長は「国、県が地元の声を受けた後、どれだけ支援してくれるのか」と指摘した。
首長側は席上で出た意見を取りまとめ、年明け以降に県と国へ要望する。